2005/09/11
アジアNO1のストライカーは誰か?
元日本代表カズでもない、韓国代表チェヨンスでもない。
自分ならイラン代表のアリダエイと答える。
189センチ82キロ、1969年3月21日生まれ。
世界サッカー選手とは思えないでかいお尻を持ちうさんくさい顔をしたあの36歳のおっさんである。大学在学中の1993年に初めて代表入りブンデスリーガのバイエルン・ミュンヘンやヘルタ・ベルリンにも所属、冶金学とかを専攻して文武両道のまじめな人間らしい。実業家としてもいろんな会社をやってるらしく、あのうさんくさい顔なら業界にも顔が利きそうだ。どうみてもスポーツ選手の顔をしてないもんな。今年になってちょー美人と結婚したらしく一部の女性ファンを悲しませたという。
自分がイメージするというストライカーというのはワントップで機能するCF(センターフォワード)で、高い決定力で大会でチームを上位まで引っ張れる選手である。
近年の歴代世界のサッカー選手でイメージぴったりで思いつくのはアルゼンチン代表バティストゥータ、クロアチア代表シュケルなど。
共通する点は長い手足、高さで敵を押さえ込み早くボールに触れ、なおかつ一瞬のスピードで抜け出して早いタイミングでシュートが打てる。アジアでは韓国代表アンジョンハンやイチョンスも優れたFWだと思うがどちらかというセカンドストライカーだと思う。
ブラジル代表ロナウドやむかしでいうマリノスにいたラモンディアスみたいにシュートの足の振りの速さなどのタイミングやスピードを生かした技巧派ストライカーもいるけど。自分の中ではやっぱ大型ストライカーというのは王道だと思うんです。オランダ代表ファンニステルローイやイタリア代表ビエリもいいよね。最近日本で印象に残ってるのはヴェルディのワシントンなんか自分のイメージにぴたりとはまります。
話は戻るがついこの前もイラン戦があり「あれだけ太っては、動くことはできない」との前評判だったのにもかかわらずダエイは国際試合105ゴール目となるPKを確実に決めた。前半インサイドキックでゴールポストに当てたシュートはダエイ健在を誇示するようだった。
今回の予選でも国民的英雄は国内でも若返りを期待するファンから批判が集中した。大統領や政治家とも太いパイプがある上、自らが代表ユニホームのスポンサーを務めるゆえにスタメンフル出場が確約されている。しかし本人はゴールを決めて黙らせてやると自信満々である。
ちなみに1992年以降の対イラン戦戦績:3勝2敗2分とほぼ互角で以下の通り。
1992.11.03:○1-0広島アジアカップ
1993.10.18:●1-2アメリカW杯アジア最終予選
1997.11.16:○3-2(V)フランスW杯アジア最終予選
1999.09.08:△1-1キリンチャレンジ1999横浜国際
2004.07.28:△0-0アジアカップ中国2004予選G
2005.03.25:●1-2ドイツW杯最終予選テヘラン
2005.08.17:○2-1ドイツW杯最終予選日産スタジアム
日本の重要な一戦に必ず立ちはだかるイラン、そこには必ずアリダエイがいた。1993年アメリカW杯アジア最終予選ドーハの悲劇の要因となった日本が唯一の敗北を喫した試合、カウンターアタックで抜け出し2点目の勝ち越し点を挙げ高々と手を挙げるダエイの姿がいまだに目に焼きついている。あの時はそんな凄い選手っていう感覚がなかった。
1997年のフランスW杯アジア最終予選、日本のワールドカップ出場が決まったジョホールバルの歓喜と呼ばれる試合でも3対2で勝ったもののダエイに苦しめられた。
イランの1点目マハダビキアからのパスをダエイがシュート!GK川口がはじいたところをアジジに詰められた。
「ダエイが打つシュートのタイミングって、普通の選手より2テンポぐらい早いんです。それは試合前から分かってた。このシーンに関しては、予想してたよりも早いタイミングで打たれちゃって」・・・川口能活当時22歳
2点目もダエイのヘディングシュートが決まって一時はリードされたが城のヘディングシュートが決まり同点延長戦へ。最後は岡野が勝ち越しVゴールを挙げたがその直前の延長後半11分、ワールドカップが手からするりと抜けそうな凍りつきそうな場面があった。右サイドを破ったマハダビキアのセンタリングにダエイが飛び込んできた。
「ダエイが飛び込んでくる姿が目に入った瞬間、ボールがネットに突き刺さる軌跡が見えたような気がした」・・・当時日本代表岡田監督
「あれはねえ・・・。完全にやられたと思いましたよ。ただダエイもずいぶん疲れてたようで、シュートのポジションに入るのがちょっと遅れたのと、軸足がヨレてたのが見えたんです。それで、あ、もしかしたら大丈夫かな、と」・・・中田英寿当時20歳
「ダエイがシュートを打とうとしたのが見えた時、ほとんど泣きそうになりましたよ。うわあ、俺のせいで負ける、おれのせいでワールドカップがなくなっちゃうと思ったら、泣き叫びたくなっちゃって。シューターがダエイだから外れることも考えにくかったし」・・・城彰二当時22歳
「ああ、これで俺は日本に帰れない身になったなって思ったと同時に、もうサッカーはやめなきゃダメだろうなとも思いました。」・・・岡野雅行当時25歳
これらのコメントはダエイのシュートしたボールがゴール左隅をぎりぎりのところでかすめゴール裏へと転がっていったシーンである。
選手のコメントは決戦前夜 金子達仁著から抜粋させて頂きました。この本面白いから是非読んでみてくださいな。
決戦前夜
何でもそうだけど人間の凄さはただ観戦するだけではなく実際に戦った本人達が初めて実感できるものがあるからこのコメントからもダエイの凄さが伝わってきますね。ドイツでプレーした時にあのベッケンバウアーが「彼には生来のゴールセンスがある」と称したこともあります。
決める時に決める大型ストライカー不在の日本。一番近い存在は誰だろうか?身体能力のある久保、若いメンバーでいうと平山あたりでしょうか?歴代でいうともしかしたら釜本邦重かもしれない。どう思います?皆様。
とにかくこのおっさん(ダエイ)は来年のワールドカップでも出てくるに違いない。その時は37歳。どうせおっさんになるなら何かしでかしそうだというこんな危険な香りのするようなおっさんみたいに自分もなってみたいもんです。
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久し振りにお邪魔いたしました また寄らせていただきます. by 和パパ